タイヤのサイドウォールには様々な数字や記号が記されていますが、それぞれ意味を持っています。
幅、扁平率、インチ数は自動車を乗る人であれば当然知っている情報ですが、その後ろに記載されている「88V」とか「97W」については何??となってしまう人も多いのではないでしょうか。
同じサイズのタイヤでもタイヤの規格によって、空気圧の設定が異なるので正しい設定値を把握しましょう。
アルファベットは速度記号
まずはアルファベットの部分ですが、これは「速度記号」です。
速度記号は規定の条件下で、そのタイヤが走行できる速度(最高速度=能力)を示すものであり、記号毎に走行できる最高速度(km/h)が規定されています。
速度記号 | 最高速度(km/h) |
R | 170 |
S | 180 |
T | 190 |
U | 200 |
H | 210 |
V | 240 |
W | 270 |
Y | 300 |
Vなら240km/h、Wなら270km/hまで走行に耐えうるタイヤということです。
この速度の数値をみて「うゎ、ギリギリだった!!」なんて人は少ないと思います。
高速度域でタイヤに不具合が出たら間違いなく命を落とすことになるため、各タイヤメーカーとも安全マージンを相当広くとって設計、製造しています。
数字は荷重指数
次に数字の部分ですが、これは「荷重指数(LI=ロードインデックス)」です。
荷重指数は規定の条件下でそのタイヤが支えることができる最大負荷能力を示す数値ですが、この数値はあくまでも指数なので実際の最大荷重を示すものではありません。
指数毎に負荷できる最大荷重=負荷能力(kg)が規定されています。
荷重指数(LI) | 負荷能力(kg) | 荷重指数(LI) | 負荷能力(kg) | 荷重指数(LI) | 負荷能力(kg) |
80 | 450 | 90 | 600 | 100 | 800 |
81 | 462 | 91 | 615 | 101 | 825 |
82 | 475 | 92 | 630 | 102 | 850 |
83 | 487 | 93 | 650 | 103 | 875 |
84 | 500 | 94 | 670 | 104 | 900 |
85 | 515 | 95 | 690 | 105 | 925 |
86 | 530 | 96 | 710 | 106 | 950 |
87 | 545 | 97 | 730 | 107 | 975 |
88 | 560 | 98 | 750 | 108 | 1000 |
89 | 580 | 99 | 775 | 109 | 1030 |
エクストラロード規格のタイヤとスタンダード規格のタイヤの空気圧
XL(エクストラロード)規格のタイヤとスタンダード規格のタイヤでは同じサイズのタイヤでも負荷能力を発揮するために設定する空気圧が異なります。
下の表をご覧ください。
純正タイヤの荷重指数が「95」で指定の空気圧が200kpsの場合、負荷能力(最大荷重)は620kgです。
交換したタイヤの荷重指数が「97」でXL規格だった場合、純正タイヤ使用時の負荷能力(最大荷重)620kgを発揮するには空気圧は220kpsに設定しないといけません。
LI | 規格 | 空気圧(kps) | |||||||
180 | 190 | 200 | 210 | 220 | 230 | 240 | 250 | ||
95 | STD | 585 | 600 | 620 | 640 | 655 | 675 | 690 | |
97 | XL | 540 | 565 | 585 | 605 | 625 | 650 | 670 | 690 |
まとめ
このように購入したタイヤの荷重指数や規格を確認し、適正な空気圧に設定することはタイヤの性能を最大限発揮させるために必要なことなので、休みの日にちょっと確認してみてはいかがでしょうか。